S 氏は、技術者として10年の経験を持つ電気機械試作製造のベテランだった。 しかし、リーマンショック以降の製造業落ち込みはS 氏の勤務先にも大きな影響を与える。 そんな中、2010年に一念発起し、Web制作スキルマスター科の受講を開始した。 Web制作やプログラミングに関する知識が全く無いところからのスタートであったが、Web開発という分野でも「つくる」ことに対する情熱はかわらなかった。 訓練を修了すると、すぐにWeb制作会社でクリエイターとしてのポジションを獲得し、現場での経験を積み始める。 その後、大手制作会社でWebプログラマとして勤務を開始した。 現在は、新宿でプログラマとして勤務しながら、個人でもWeb制作案件をこなし、知識とスキルを高め続けている。
訓練受講中から、自分なりに就職を意識して作品づくりをすすめていました。「Photoshopを使ったデザイン」、「XHTMLとCSSを使ったコーディング」、「Illustratorを使った店舗地図」、「Flashを使った商品紹介」、「PHPとMySQLを使った、Webサイトオーナー用管理機能」、「jQueryを活用した動的なデザイン」等、訓練で教わって、自分が使えるようになったことを証明するように全てを盛り込んだ作品にしました。
面接では、この作品を紹介しながら自分がすぐにできることについて説明をしたのですが、自分が願っていた通り、企業担当者側も、採用した後に担当させる業務のイメージを容易に持つことができたそうです。 僕の趣味は自動二輪車、いわゆる大型のスポーツバイクでして、10年以上乗っています。 この趣味の関係で、用意していた作品も、実在するバイクショップ用のWebサイトでした。 自分の趣味とこだわりを持っていたことも、評価されたことの一つだったようです。
現場に配属された直後から制作業務が始まりました。 今思えば、経験を積むために良い機会ではありましたが、次から次へと商用サイト制作に取り組んでいったので、正直苦労しました。 一言でいうと、「ただサイトをつくるのではなく、限りある時間の中で、自分の顧客が競合店に勝てるようにあらゆる工夫をする」わけですが、期限や、投じる工数を調整しながらこれを実践していくのは、やはり経験が少ない僕にとっては困難でした。 ただかたちにして手を抜いたようなものは、決して顧客に納入することはできません。 かと言って、あんまり工数をかけすぎると他の案件が間に合わなくなってしまったり。
最初の内はとにかく効率が悪いので苦労しましたが、試行錯誤を続けていく中で、だんだんと自分の中に、技術的な知識やデザインに関する参考データの言わば“引き出し”が増えていきました。 そうすると、同じ仕事でもより短時間でより良いものが提供できるようになるわけです。 と言っても、やはりどのステージでも、少しでも高い集客力を持ったサイトを顧客に納入するために、色々悩むことにかわりないのですが。
「クリック数、スクロール量が少なく情報が目に入り、目的のモノにたどり着ける誘導」、そして「閲覧者の購買意欲をそそり、閲覧者が購入に納得できる商品のプレゼンテーション」を、自分で試行錯誤して、他の参考となるWebサイトをたくさん見て、それを繰り返して、顧客に喜ばれるクリエイターに近づけるのかなと。 因みに、顧客に対して本当に売上アップを考えた提案をするためには、制作側の僕にも、マーケティングに関する興味と知識が不可欠だと感じています。
Webクリエイターとして何年も経っていない僕ですが、制作チーム増員のために上司と一緒に選考を担当したことがあります。 その時のことを振り返ってお話しすると、まず大切なのはやはり、応募前に自分の作品をしっかり完成させておくことです。 制作実績として記載されているURLをたどるとデザインが崩れていたり、作品サイト内でのページ未実装によるリンク切れがあったり、そういうのは論外ですね。 応募してくる人達の中で意外と多かったです。
それと、じっくり時間をかけてつくったサイト制作を振り返って、「今はこういうふうに作業を効率化できる」とか、「この部分は最初は時間がかかったが、今はこういう工夫をしてより早く仕上げられる」という話しができることも大切です。
他には、「Photoshopをショートカットで使えると言えるようにしておくこと」や、「DreamWeaverの、複数ファイル一括変換やファイルパスの更新機能などの、作業時間を減らす便利な機能に対する理解を深めておくこと」ですね。
そして、採用された後もしっかり仕事を続けていくためには、日々の努力が必要です。 数多くのWebサイトを見て、自分なりに“ここが良い”と“ここに改善の余地がある”を、ぱっと言う練習をしておくこと。 毎日インターネットから新しい情報を拾い、それを自分のモノにすることは特に大切だと思います。 jQueryだったり、素材だったり、デザインをちょっと締める小技だったり、最近の流行のデザインだったり。
10年ほど電気機械試作製造というハード系の異業種をやっていて、Web技術やプログラミングに関する知識がまっさらなところから、たった半年の受講で業務レベルで使えるようになっているということで、現場等どこへ行ってもまわりに驚かれます。 Web制作スキルマスター科は、真剣に取り組めば、Web技術をしっかりと自分のものにすることができる良いチャンスです。
受講生の皆様が、受講された訓練の中でどのように学び、どのようにこの訓練を活用したのかを、体験談としてご紹介します。
「受講生の声」一覧はこちら卒業生の方々が受講当時を振り返りながら、修了から就職、また実際に業務を始めて感じた貴重な体験を共有することができます。
受講生の方々が実習で制作したWebサイトを実際に採用されたクライアント企業の皆様の感想や、作品への評価をご紹介します。
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